今回旅に持ってきた本

今、電車の中で読み終わった。

 

もう5年近く前にした恋を思い出した。

それはもう、酷いものだった。

 

だけど、その時間が皮肉にも

今の私を作ってくれた。

 

眠れない、食べれない。

でも、目は爛々と開き、頭も働く。

薬をやっている人ってこんなんだろうかと

思うほど、覚醒しているような状態だった。

 

私はひどく傷ついた。

このまではダメになる。ズタズタになっても

抜け出せられず、相当苦しみ

やっとのこと、やめることができた。

 

それは、同じ目にあっていた子から送られた

生き霊というものを

生まれて初めて知ったとき。

このままでは、私は死んでしまう。

 

そこまで追い込まれた。

生き霊を送ってきた女は、頭に腫瘍がみつかり、

手術して治ったけれど

 

あの男にはついにバチが当たった。

泣いている女は他にも沢山いたのだろう。

占い師は動物以下だと言った。

本当にそういう男だった。

 

息子が亡くなったらしい。

自殺だったと聞いた。

 

こうやって文字にすると、

ああ、酷かったな。よく抜けられたな。

 

と、本当にホッとする。

 

これを男修行というのだろうか。

我を失い、我を作ったあの時間。

 

あれから、心から好きになることが出来ない。

寂しい女だとは思うけど

もう、あんな風になるのはごめんだ。

 

でも、人を好きになるという気持ちは

やっぱり、人を成長させるのだと思う。

 

止まったままなのかもしれない。