食べ物について

好き嫌いはハッキリしている。

 

嫌いなもの以外は

特別まずい、ということを感じることはあまりなかった。

食に対するこだわりはないと思っていた。

 

でも、違った。

 

今回の一人旅に選んだ宿は

駅に一番近いホテル。

 

仕事ではないから朝食もつけた。

夕食も朝食もバイキング。

バイキングは好きなものだけを選んで

食べられるのが良い。

 

それほど楽しみにしていたわけではないけれど

ここで好きなものをたくさん食べるつもりをしていた。

 

が、何を食べても美味しくない。

見渡せば周りは日本人だけ。珍しい。

観光温泉地なのに、ホテルには外国人がいない。

 

ふと気がついた。

高級旅館に行くのは外国人観光客。

今やホテルは値上がりしているから

普通の値段で泊まれるホテルは日本人しかいない。

日本人は安物になってしまった。

 

しみじみと見渡せば

老夫婦、家族連ればかり。

あとは、私のような一人客がチラホラ。

 

お腹が空いていたので、美味しく食べたかったのに

特別なものは何もなく

ミートボールまでもが

なんじゃこりゃ

という味で、周りはみんな美味しそうに

ビールを飲んだりしている。

 

私の口が肥えているわけでは決してない。

日本人も貧富の差が開いていくのを感じた。

価値観だと思うけど。

 

結局、気持ちが悪くなってきて

せっかくの一食分が残念なものになってしまった。

 

朝食もしかり。

 

もっとちゃんと調べたら良かった。

でも、今時、食べ物がこんなに美味しくない宿もあるのだな。いや

今だから、レベルが昔よりも下がっているのかもしれない。

 

トマトは明らかに熟しすぎた古いものだった。

 

無駄なものは一口も食べたくない。

せっかく食べるなら

好きなものを美味しく食べたい。