むしずがはしる

本当は今日、行かなければいけないところがあった。

 

グループラインで、あの人が来ることがわかって

行かなくて良かったと、ほっとしていた。

 

ラインに、あの人が映っている画像が流れてきた。

むしずがはしる。

 

とは、こういうことを言うのだな。

 

嫌な気持ちがブワッと湧き出した。

あの人と、最後にあった日、今まで、ふつふつとしていた

怒りがこみ上げた。

 

もう、二度と会いたくないと思った。

いい思い出なんて、一つもない。

 

いつも、気を使っていた。

本当の自分を出せたことなんてなかった。

あの人と会っているときの自分は好きではなかった。

 

それから私は、忙しくなったのもあって

きっぱりと離れることができて、本当に良かった。

 

恋をすることがとても面倒になってしまった。

出会って、探って、一からまた、作っていく関係は、

とてもハードルが高いし、何より、

気を遣うことが、おっくうになってしまった。

 

頼れる人は欲しいけど、そんな人は、もう、いない。

寂しいといえば寂しいのかもしれないけど、

今は、忙しすぎて、特に何も感じない。

 

隙間がない。というのは、こんな感じなんだな。

と思いながら、今日も、仕事をしている。

 

仕事しかない、女の心情。