泊まるつもりはなかった。
みんなと別れて、あの人と二人になった。
部屋に、来てほしそうだった。
今までのような、高ぶった感情はなかった。
帰ります。と言えなくて、部屋まで行ってしまった。
さみしいのですか?
と聞いてみた。
さみしいと認めたらさみしくなるから
みとめない。
というような返事が返ってきた。
さみしいのだろう。
あの人は、沢山詰まっているのに、
どこか空っぽ。
それも伝えておいた。
あなたは、私を好きじゃない。
誰のことも好きじゃない。
それも伝えておいた。
結局、体は求められるままに。
でも、もう、心は戻らない。