ひどい男との別れを決めた女友達は
昨日、ついに、男とわかれる行動に出た。
話を聞けば聞くほど、ひどい男。
二股をかけていた女のことは、「都合がよかった」と言い張り
「お前は違う」と、そんな言葉、
うれしくもなんともない。
むしろ、人間性を疑ってしまう言葉でしかない、
ということを、考えられない
頭も悪い男。
きっと、ほかにも、女はいるだろう。けれど、
自分だけが一番愛されている。
と、女たちは、二人とも、思っている。
それが唯一の、愛人のプライドなのだ。
その一部始終の報告を受けながら、彼女の言葉の端々に
相手の女に負けたくない。
男にも負けたくない。
みじめな自分を認めたくない。
そんな、彼女の心が見えて、私も、同じように
傷付く経験をしているから、よくわかる。
でも、そこから抜け出せず、いらないものを手放さないと、
幸せにはなれないし、心の平穏はない。
彼女は、とてもしたたかな女だ。強い。
そして美しいから、すぐに次の彼氏はできるだろう。
どうか、もとに戻りませんように。
心の傷がいえるには時間がかかるけど
私や、彼女みたいな女は、世の中にはごろごろいるだろう。
引っかかってしまう女も悪い。
寂しい時に、忍び寄る悪魔のような男には
どうか、出会いませんように。
