終わった

今回の出張で二晩とも、年下君と一緒だった。

あの人からもラインはあったけど
何とかかわした。

今日一人で仕事をしていると、ラインがあった。
みんながいるところならいいかと
返信をしたら、その場所までやってきて
しばらく話をした。

さすがに人通りのあるところだったので
ふたりのことについて、あからさまに
話すことはなかった。

いつあいてる?

だんだんと、追い込まれていく。
少しこころはゆらいだ。
明日の夕方なら。と、会う段取りになってしまった。

仕事が早く終わり、年下君と一緒に駅まで行くことになった。
一緒に過ごすために一時間新幹線の時間を送らせてくれた。

年下君の気持ちは分かりにくい。
決して見せない。
私のことをどれぐらい好きなのかわからない。

でも、いつも、言う。
セックスをしたいから一緒に夜を過ごす訳じゃない。

帰り際、しつこかった。あの人と私のこと。
噂になっていること。それが毎回耳に入ってくると。
ついに私はこらえきれず

しつこい!もう、うるさい!何もない!

と、いい放ち、涙があふれた。
よく言うわ。うそつき。
でも、年下君にはあの人との本当のことを、言うつもりはない。
誰にもいうつもりはない。
あの人とのことは、なかったことにして、ひっそりと
ほおむるつもりだ。
自分の心も。あんな狂っていた日々なんて、なかったのだ。と、思いたい。

やきもちなんだ。
二日間一緒にいたからわかっているけど
過去にあったとしても、今は俺の女だからって
わかってるけど、やきもちをやいてしまうんだ。

と言った。そんな本心を言われたのは、初めてだった。

もう、いいわ。と、思ったけど、
それを聞いて、わたしが思っているよりも
年下君は、私のことを思ってくれていたのかもしれない。
でも、次はいつ会えるのかもわからない。
年に数回しか会えない。
ラインもそんなに来ない。
こんなの、付き合っているとは言えないし
年下君本人も、付き合っているのとは違うな。
と、以前いっていた。

それなのに、俺の女なんていう言い方は
少しおかしい。
こういう関係ひとつを、じっと、まってはいられない。
わたしは、すぐ、愛情不足になってしまうから。

今も、帰りの新幹線のなか、
地元の彼からラインが着続けている。

そんなことで、バランスをとっているのだ。

もう、絶対にあんな狂った自分に、ならないように。